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ワードプレスのドメイン変更の方法と注意点を解説

ワードプレスのドメイン変更の方法と注意点を解説

ワードプレスのドメイン変更では、プラグインを使う方法がおすすめです。

手作業で行う場合、サーバーやデータベースに関する専門的な知識が必要です。

初心者の場合、「All-in-One WP Migration」というプラグインをつかて安全かつ、簡単に移行することをおすすめします。

こちらでは、ワードプレスのドメイン変更の手順や注意点、変更後のリダイレクト設定の判断基準について解説します!

ワードプレスでドメインを変更する方法

ワードプレスのドメインを変更する方法は大きく分けて2通りあります。

自分でデータを移行する方法

プラグインを使ってデータを移行する方法

おすすめは、「All-in-One WP Migration」というプラグインを使ってデータを移行する方法です。

300MB以上のデータをインポートする場合は、有料($69)の「All-in-One WP Migration Import」というプラグインが新たに必要です。

方法メリットデメリット
自分でドメイン変更費用がかからない手順が複雑
プラグインを使ってドメイン変更手順が簡単費用がかかる場合がある

方法①自分でデータを移行する手順

自分でデータを移行しドメイン変更する手順は以下の通りです。

  1. 新しいドメインを取得
  2. 移行元のサーバーデータとデータベースの取得(エクスポート)
  3. 移行先のデータベース(MySQL)を作成してデータをアップロード(インポート)
  4. サーバーデータの修正とデータのアップロード
  5. データベースのドメイン設定
  6. 表示の確認

手順①新しいドメインの取得とネームサーバーの設定

まず最初に、新しいドメインを取得します。

サーバーは既存のものでも、新しく別サーバーを用意しても、どちらでも大丈夫です。

手順②移行元のサーバーデータとデータベースの取得

ワードプレスにはサーバーデータ(FTP)とデータベース(MySQL)があります。

ドメインを変更する際には、どちらも一緒に新しいサーバーに移行させる必要があります。

サーバーはFTPソフトで取得し、データベースはレンタルサーバーが提供するphpMyAdminでエクスポートするのが一般的です。

サーバーデータをダウンロードするには、「FTPソフト」が必要です。

FTPソフトとは、サーバーと自分のパソコンの間でデータのやりとりをするためのツールです。

HTMLとCSSでコーディングしてウェブページを作っていた際には必須のツールでしたが、現在はワードプレスの普及により、存在自体を知らない人も増えているかもしれないですね。

サーバーからダウンロードするファイル

FTPソフトでサーバーにアクセスしたら、「public_html」などドメインルート配下にあるファイルをすべてダウンロードします。

ローカルデスクトップなどに「サーバーデータ」などとわかりやすいフォルダを作成して、ダウンロードするとよいでしょう。

サーバーデータのダウンロードが完了したら、次はデータベースのエクスポートをします。

データベースのエクスポートでは、「phpMyAdmin」というデータベース管理ツールを使います。

多くのレンタルサーバーで標準で搭載されていますが、ない場合も変わりのツールがあるはずなので、確認してみてください。

phpMyAdminを使用するためには、ログインが必要です。

  • データベース名
  • データベースのユーザー名
  • データベースのパスワード

上記の内容をワードプレスの立ち上げ時に設定しているはずです。

万が一忘れてしまった場合は、「wp-config.php」で確認することができます。

先ほどダウンロードしたサーバーデータの中から「wp-config.php」を探します。

「wp-config.php」から以下の内容を検索して見つけてください。

/** WordPress のためのデータベース名 */
define(‘DB_NAME’, ‘データベース名’);

/** MySQL データベースのユーザー名 */
define(‘DB_USER’, ‘ユーザー名’);

/** MySQL データベースのパスワード */
define(‘DB_PASSWORD’, ‘パスワード’);

/** MySQL のホスト名 */
define('DB_HOST', 'ホスト名');

phpMyAdminにログインしたら、左側にあるメニューから取得したいデータベースを選択します。

メニューから「エクスポート」をクリックします。

任意で次の設定にすることをおすすめします。

  • 「DROP TABLE / VIEW〜」の項目にチェック
  • 「作成するクエリの最大長」を1000にする

ページの下部にある「実行」をクリックすれば、データベースのデータを取得できます。

手順③移行先のデータベース(MySQL)を作成

データベースの新規作成は、レンタルサーバーの管理機能を使うことで、簡単にできます。

移行先のサーバーに、新規でワードプレスのデータをインストールする必要はありません。

手順②で取得したサーバーデータに、すでにワードプレスのデータが含まれているからです。

データベースを作成したら、また「phpMyAdmin」にログインする必要があるため、下記の内容をメモしておきます。

  • データベース名
  • ユーザー名
  • パスワード
  • ホスト名

移行先のサーバーで、phpMyAdminにログインします。

ログインしたら、左側のデータベース一覧から、今回データをインポートするデータベース名をクリックします。

データベースを選択したら、「インポート」をクリックします。

事前にダウンロードしておいたデータベースファイルを選択して、アップロードします。

手順④サーバーデータの修正とアップロード

続いて、サーバーデータをアップロードします。

サーバーデータをアップロードする前に、次の2点の修正が必要です。

  • wp-config.phpの編集
  • ドメイン名の変更

「wp-config.php」では、データベースが新しくなるため、設定を変更します。

変更する場所は、手順②で示した「データベース設定」の箇所です。

/** WordPress のためのデータベース名 */
define('DB_NAME', '新データベース名');

/** MySQL データベースのユーザー名 */
define('DB_USER', '新ユーザー名');

/** MySQL データベースのパスワード */
define('DB_PASSWORD', '新パスワード');

/** MySQL のホスト名 */
define('DB_HOST', '新ホスト名');

さらに、サーバー全体のドメイン修正作業が必要です。

これをしないと、サーバーデータにあるドメインの参照先が以降もと(旧ブログ)になってしまいます。

wp-config.phpはテキストエディタで編集可能です。

通常の「検索」と「置換」で、もれなくドメイン名を変更しましょう

ドメイン名の変更がもっともミスが起こりやすい作業です。

作業前に必ずバックアップを取っておくようにしましょう

サーバーデータの修正が完了したら、再びFTPソフトを使って、新しいサーバーにアップロードします。

アップロード先のフォルダは、最初にダウンロードした時と同じように「public_html」などのファイルがあるドメインルート配下です。

手順⑤データベースのドメイン修正

データベースも、サーバーデータと同じように、新しいドメイン名に修正します。

データベースのドメイン情報は、文字列の長さによって番号が振ってあります。

そのため、一括置換ではミスが起こる可能性があります。

手順⑥表示の確認

以上で、ドメインの変更に関する作業はほぼ完了です。

ここで、新しいサーバーでブログが正常に表示されているか確認しましょう。

うまく表示されていない場合は、手順のどこかで間違いがあるか、「.htaccess」の記述がまちがっている可能性があります。

「.htaccess」の正しい記述

# BEGIN WordPress
RewriteEngine On
RewriteBase /
RewriteRule ^index\.php$ - [L]
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-f
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-d
RewriteRule . /index.php [L]
# END WordPress

ドメインの変更後は、上記の内容だけになっている必要があります。

※「.htaccess」はとても重要なファイルです。変更する場合は十分注意してください。

また「データベース確立エラー」と表示されてしまった場合は、「wp-config.php」で修正したデータベースに関する記述に間違いがある可能性があります。

以上で、手作業によるドメイン変更は完了です。

方法②プラグインを使ってデータを移行する手順

「All-in-One WP Migration」というプラグイン使って、ドメイン変更する手順を解説します。

「All-in-One WP Migration」とは

ワードプレスによるブログの移行を簡単にしてくれるプラグインです。

「wp-config」や「.htaccess」といったファイルを直接変更せずにドメイン変更できるため、初心者にもおすすめです。

  1. プラグインのインストールと有効化
  2. 移行元のワードプレスのデータをエクスポート
  3. 移行先のサーバーにワードプレスをインストール
  4. 移行先のサーバーでも「「All-in-One WP Migration」をインストールする
  5. エクスポートしたデータを新しいサーバーにインポートする

以上で、ドメインの変更は完了です。

自分で作業するよりも、はるかに簡単に移行することができます。

ワードプレスのドメインを変更する際の注意点とデメリット

ワードプレスのドメインを変更する際には、事前に次の項目に注意する必要があります。

  • SEO評価が下がる可能性があること
  • 獲得していた被リンク(外部リンク)が無効になる
  • GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールのデータがリセットされる
  • 広告コードの再設定

ドメイン変更の際に、もっとも注意するべき点が、「SEO評価」です。

ドメイン変更をする目的に「SEO評価の向上や仕切り直し」が含まれます。

しかし、「リダイレクト設定」など必要な処理を正しくしないと、SEO評価が向上するどころか、マイナスの影響を受ける可能性があります。

少なくとも、ドメイン変更直後は、一時的にSEO評価が下がり、アクセスが減少するリスクがあることを把握しておく必要があります

ドメイン変更直後に、SEO評価が下がる理由には次のようなものがあります。

  • 新規ドメインとみなされるため評価がリセットされる
  • 獲得していた被リンク(外部リンク)が無効になる
  • 元のブログのコピーコンテンツとみなされる可能性がある

「canonical」設定など、URLの正規化やリダイレクトを正しく設定しないと、コピーコンテンツとみなされる場合があります。

また、GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールのデータはドメインに紐づいているため、データがリセットされます。

アフィリエイトなど広告リンクを設置している場合、コードの張り替え作業が発生します。

ワードプレスのドメイン変更後にリダイレクトさせる判断基準

ワードプレスのドメイン変更後は、リダイレクト設定した方がいい場合と、しない方がいい場合があります。

その判断基準は、次の通りです。

リダイレクト設定した方がいい場合

  • 元のブログのSEO評価が高い
  • 同じジャンルで新しく始める

リダイレクト設定しない方がいい場合

  • 元のブログのSEO評価が低い
  • 違うジャンルで新しく始める場合

違うジャンルでブログを始める場合、そもそも、ドメイン変更ではなく、新規で始めた方がメリットが大きい可能性があります。

301リダイレクトによるSEO評価の引き継ぎにはある程度の時間が必要です。

ドメイン変更直後は、アクセスが減少することは回避できないと考えられるでしょう。

リダイレクト設定について詳しくはこちらをご覧ください。

▶︎▶︎ワードプレスのリダイレクト設定をプラグインで簡単にするには?

ワードプレスのドメイン変更の方法と注意点を解説のまとめ

ワードプレスのドメインを変更する方法は大きく分けて2通りあります。

自分でデータを移行する方法

プラグインを使ってデータを移行する方法

おすすめは、「All-in-One WP Migration」というプラグインを使ってデータを移行する方法です。

ワードプレスのドメインを変更する際には、事前に次の項目に注意する必要があります。

  • SEO評価が下がる可能性があること
  • 獲得していた被リンク(外部リンク)が無効になる
  • GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールのデータがリセットされる
  • 広告コードの再設定

特に「SEO評価」の引き継ぎについて注意が必要です。

ドメイン変更後は、どうしてもブログへのアクセスが減少してしまいます。

ワードプレスのドメイン変更後は、リダイレクト設定した方がいい場合と、しない方がいい場合があります。

その判断基準は、次の通りです。

リダイレクト設定した方がいい場合

  • 元のブログのSEO評価が高い
  • 同じジャンルで新しく始める

リダイレクト設定しない方がいい場合

  • 元のブログのSEO評価が低い
  • 違うジャンルで新しく始める場合

上記の判断基準にリダイレクト設定をして、SEO評価を引き継いだ状態で新しくブログを始めましょう。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!